はじめに: 旅のきっかけ 

AFC CHAMPIONS LEAGUE 2017
グループリーグ観戦記

 2017.2.22 第一戦 HOME
水原三星ブルーウイングス戦

 2.22 -Ⅰ-:精神一到何事か成らざらん 

 2017.3.1-2 第二戦 AWAY
東方沙龍SC戦

 3.1 -Ⅰ-:断じて行えば鬼神も之を避く
 3.1 -Ⅱ-:巡礼潮流-香港編 其ノ一-
 3.1 -Ⅲ-:忍の一字は衆妙の門
 3.1 -Ⅳ-:九仞の功を一簣に欠く
 3.2 -Ⅰ-:巡礼潮流-香港編 其ノ二-
 3.2 -Ⅱ-:巡礼潮流-香港編 其ノ三-
 3.2 -Ⅲ-:ミヤコワスレの花言葉  

 2017.3.14-15 第三戦 AWAY
広州恒大戦

 準備編:先は野となれ山となれ

 3.14 -Ⅰ-:惚れて通えば千里も一里
 3.14 -Ⅱ-:虎口を逃れて竜穴に入る
 3.14 -Ⅲ-:老驥千里を思う
 3.15 -Ⅰ-:巡礼潮流-広州編-
 3.15 -Ⅱ-:ならぬ堪忍するが堪忍  

 2017.4.11 第四戦 番外
浦和レッズ-上海上港戦

 4.11 -Ⅰ-:王国覇道 

 2017.4.12 第四戦 HOME
広州恒大戦

 2017.4.25-26 第五戦 AWAY
水原三星ブルーウイングス戦

 4.25 -Ⅰ-:恋は盲目、思案の外
 4.25 -Ⅱ-:巡礼潮流-ソウル編 其ノ一-
 4.25 -Ⅲ-:巡礼潮流-ソウル編 其ノ二-
 4.25 -Ⅳ-:男、線を跨げば11人敵あり
 4.25 -Ⅴ-:王侯将相寧ぞ種あらんや
 4.26 -Ⅰ-:巡礼潮流-ソウル編 其ノ三-
 4.26 -Ⅱ-:巡礼潮流-ソウル編 其ノ四-
 4.26 -Ⅲ-:韓国野球観戦-行雲流水  

 2017.5.9 第六戦 HOME
東方沙龍SC戦

 5.9 -Ⅰ-:志ある者は事遂に成る

AFC CHAMPIONS LEAGUE 2017
ノックアウトステージ観戦記

 2017.5.23-24 ラウンド16 AWAY
ムアントン・ユナイテッドFC戦

 準備編:我、再び赴くは天使ノ都

 5.23 -Ⅰ-:孔席暖まらず墨突黔まず
 5.23 -Ⅱ-:勇往邁進唯我独尊
 5.23 -Ⅲ-:泰宵一刻直千金
 5.24 -Ⅰ-:巡礼潮流-バンコク編-
 5.24 -Ⅱ-:バンコクの風になる

 2017.5.30 ラウンド16 HOME
ムアントン・ユナイテッドFC戦

 5.30 -Ⅰ-:華胥の国の夢

 2017.03.14 第三戦 AWAY 広州恒大戦

-Ⅰ-:惚れて通えば千里も一里




3月14日、現地時間10:50。
前回とほぼ同じようなルーチーンをこなし、早朝羽田空港を飛び立った飛行機はほぼ時間通りに香港国際空港に到着した。

12日前、香港に来た時はうっすらと晴れ間が広がっていたが、今日はドンよりと曇っている。

ただ、今回の目的地は香港ではない。中国・広州である。

香港国際空港から広州に向かう手段は数多くあるが、色々な条件&制約を勘案した結果、今回は香港国際空港から運航している中国旅行社のバスで向かう事に決めていた。



入国審査を済ませ、足早に第二ターミナルに向かう。
窓口でバスの申し込みを済ませ、無事HK$250で11:30発のチケットをGET。
胸の所に何やらよく解らん文字が掛かれたシールを張られ、チケットと中国の入国カードを受け取り、後ろの待合スペースで待つように伝えられた。

この時点で現地時間11:10分。
到着してからたった20分でここまで来た。かなり順調である。

それもそのはず。
ここまではスムーズに事が進むよう、前回の香港来港時に準備をしておいた。
入国カードは前回来港時に数枚確保し予め記入、香港で使用する分の現金も前回のうちに両替を済ませ、中国旅行社には値段と手段、停車場を予め確認しておいた。

まさにパーフェクト!

あまりの完璧さに自分自身に惚れそうになってしまう。



現地時間11:25。
係員の胡散臭いオバちゃんから声が掛かり、6番ゲートから車に乗り込む。
てっきりバスだと思っていたが、車はTOYOTAのアルファード。
私と運転手を含め、定員いっぱいの7人が乗り込み出発する。
この車でまずは中国の深圳まで向かうらしい。



車は道路が空いていた事もあってか、思っている以上にぶっ飛ばす。
気づいたら時速150㎞を超えるなんて当たり前、鼻歌交じりでアクセルを踏み倒している。

そのお陰もあってか、出発してから20分ほどで国境と言われている橋を越え、香港の出国審査場に到着した。



しかし、ここからが長かった…。

まず運転手の運が悪いのか、私たちの並んだ列は一向に進まず、周りの列だけどんどん進んでいく。
流石に運転手も苛立ってきたのか、何度も車を降り、煙草をふかせながら前方に確認をしに行くが、事態は全く好転しない。

そして、待つ事30分。

やっと私たちの番が来た。
運転手が事前に回収していた全員分のパスポートを係員に渡し、車のドアだけを開けて名前が呼ばれたら手を上げる。
車からも一切下りないし、荷物の検査もない。
数分後にはパスポートが返却され、香港出港の手続きは完了した。

続いてそのまま車を進め、今度は中国の入国審査場に入る。

ただ、ここでも運転手が持ち前の運の悪さを発揮。
出国審査に続いて、入国審査でもこいつの並んだ列は全く進まず、挙句の果てには我慢し切れず列を変えたところ、 今度はその列が全く進まなくなり、今まで並んでいた列は急に勢い良く進みだす始末でる。

何なんだこいつの引き運のなさは!?

勿論、この一部始終を乗客の全員が見ているので、全員が全員ため息をつき、イライラを募らせていく。
車内の雰囲気は最悪である。

それでも待つ事30分。
ようやく私たちの番が来た。

香港の出国審査とほぼ同じ手順で手続きはあっという間に終了。
結局、こちら側でも荷物の検査は一切なく、無事中国に入国することが出来た。

ただ、感動に浸っている時間はない。
想像以上に手続きに時間が掛かってしまい、現在の時刻は12:55。
広州行きバスの出発予定時間まで後5分しかないのだ。

車はそのまま入国審査場のすぐ横に隣接しているターミナルに入る。
停車すると同じタイミングで車を飛び出し、次のバスに向かったのだがここで大事な事に気づく。

どのバスかわかんねぇ…。

思っていた以上に数多くのバスが並んでいて、どれが広州行きのバスなのか全く見当が付かなかったのだ。

ただ、私には時間がない。
取りあえずここら辺に詳しそうなおっさんに声を掛け、チケットを見せて場所を聞く。
そうすると、おっさんはこっちだと手招きし、誘導してくれた。

お、結構いいやつじゃん☆

正直、私の中で一般的な中国人に対するイメージはあまり良い物ではなかったが、そこは私も一人の人間。
ちょっと優しくされると簡単にイメージは覆る。

しかし、このおっさん。
誘導するのはいいが、どんどんバスの乗り場から離れていく。

これは流石におかしいと思い、もう一度チケットを見せ、このバスに乗りたい事を告げる。
すると、このおっさん、しかめっ面をしながら手を振り

「タクシータクシー!」

と言いながらチケットを破こうとしてきやがった。

何なんだ、こいつは!?

やっぱり中国人は只では信用できない。
結構ムカついたので思いっきりおっさんの手を払いのけ威嚇し、バスが多く集まっている場所に走って戻る。

もう本当に時間が無いのだ。
また、同じ目に合わない様、今度は両替所のお姉ちゃんや、バスの運転手等、比較的信用度が高そうな人を選んで 聞きまくり、時間は数分オーバーしていたが何とかバスに乗り込むことが出来た。
まぁ、そのバスは車が停車していた場所から一番近い場所に停まっているバスだったんだけどね…。

あぁ、もう嫌だ、こんな自分…。



私のせいで定刻から遅れて出発したバスは順調にハイウェイをぶっ飛ばす。

後はもう目的地の「中国大酒店」で下車すれば良いだけなので一安心、ゆっくりと景色でも眺めながら到着までの時間を過ごせばいいだけなのだが、 私には新たな問題が発生していた。

めっちゃトイレ行きたい…。

本当は、香港の出国審査場に入る前から行きたかった。
ただ、思っている以上にバスの乗り換えの時間がなかった事と、余計なトラブルを招いてしまった事で、完全に行くタイミングを逃した。

出発してから約10分。

もう既に膀胱はパンパンである。
しかも、加速するバスはその振動がいちいち私の膀胱を刺激する。
正直、全神経をここに集中させないと、後何時間で到着するかも、トイレ休憩があるのかも分らない未知なる戦いに勝てる気が全くしなかった。

敗北する事は絶対に許されない。

もし敗北するような事があれば、「お漏らし野郎」といういい年したおっさんには精神的ダメージがデカすぎるレッテルを抱えて、これからの人生を過ごしていかなければならないのだ。
私は静かに、耐えるしかなかった。



現地時間14:30。
既に精神だけは仏の領域に届きそうな私を乗せたバスは数十分前に広州市内に入り、ようやく三つ目の停留所「中国大酒店」に到着した。

停車した瞬間、バスを駆け下り、「中国大酒店」内のトイレに直行する。
そして溜まりに溜まったものを一気に解放。
正に至福、法悦、垂涎の圧倒的至福。脳内ではお花畑を天使たちが羽を広げて戯れている。
そして、終わりを迎える至福の時。安心感と開放感が全身を支配する。
ただ、、何とか大人としての体裁を保つ事が出来た安堵からだろう。体中を一気に疲れが支配する。
今回も前回と同様、ほぼ徹夜の様な状況でここまで来ているので尚更である。

と、いうわけで、本日のツアー集合場所&宿泊場所である「東方賓館」に向かう事にした。



さすが広州を代表する高級ホテル。
中国的な門構えが印象的で、広い敷地内の中央には中国庭園があり、それ囲むように建物が配置されている。
まぁ、広すぎて、正面ロビーから部屋に行くまでが遠すぎるというのは贅沢な悩みなのだろう。
客室も清潔かつ機能的で、前回の香港で宿泊したホテルとは雲泥の差があった。



時間は現地時間15:00.
ツアーバスの集合時間までは2時間以上時間があった。

と、いう事で、とりあえず試合観戦に向けた準備だけ整え、少し休むことにした。


2017.03.14 広州恒大戦 -Ⅱ-:「虎口を逃れて竜穴に入る」に続く・・・


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