アラブ首長国連邦蹴球巡礼記2017

 3/22 -T-:最初の中東決戦
 3/22 -U-:巡礼潮流-アブダビ編-
 3/23 -T-:巡礼潮流-アルアイン編-
 3/23 -U-:アルアインに咲く華
 3/23 -V-:イカレちまったぜー!!
 3/23 -W-:Rock Over JAPAN
 3/24 -T-:サヨナラ in the Rain  

 3/22-U-:巡礼潮流-アブダビ編-




「グランド・モスク」を出て、道路沿いをひたすら真っ直ぐ歩く。
最初の目的地「シェイク・ザイード・スタジアム」まで約2km。徐々に日が昇り、気温も順調に上昇中である。 ただ、まだスタートしたばかりという事もあって、足取りはまだ軽い。

約15分ほどでスタジアムのあるザーイド・スポーツ・シティには到着した。
だが、この公園は非常に大きい。 私が入ってきた入口はスタジアムとは丁度反対側となり、公園に入ってからも10分程歩いてようやくスタジアムの外観が姿を見せた。

しかし、スタジアムまであと少しという所で大きな水たまりに行く手を阻まれる。
こちらでは昨日まで雨が降っていたらしいので、その影響だろう。
何とか迂回路ないか?と探してみるが、どれも行きつく先は行き止まりとなっていて、先に進む事が出来ないのだ。

否、出来ない事はない。
そう、正確に言えば出来ない事はないのだ。

正面突破

距離にして数十mのたかが水たまり、底の見えない川を横断するわけではない。
来た道を戻って遠回りするより遥かに楽だし、時間的ロスも最小限である。
そもそも、目の前に見えているスタジアムを前にして、背を向けることなど私には出来ない。

と、いう訳で、靴と靴下を脱ぎ、ズボンを捲り上げ、裸足になって水溜りに突入。
周辺にいた清掃員の「何だ、コイツ…」と言わんばかりのアホ面を完全に無視し、脛の半分近くまでビチャビチャになりながら水溜りを渡り切った。



スタジアムの正面まで来るとゲートは空いていた。
どうやら中で改修工事で行っている様だ。
たまたま歩いていた見るからに偉そうな人がいたので挨拶し、見学したい事を伝えると快く歓迎してくれたので、 堂々と入らせてもらう事にした。


●シェイク・ザイード・スタジアム



1982年開場、収容人数は49500人。
スタジアムはザーイド・スポーツ・シティ内にあり、周辺には様々なスポーツ施設が同居している。 2003年にFIFAユースW杯、1996年のアジアカップ決勝、ガルフカップ等が開催され、2009、2010年にはFIFAクラブワールドカップの会場としても使用される等、数多くの国際試合が開催され、 2019年AFCアジアカップでは試合会場の一つとして使用されることが決定している。
そして次に向かうのは本日のメインイベント「アル・ジャジーラ・ムハンマド・ビン・ザーイド・スタジアム」。
元々、今回の旅はこのスタジアムで試合が見たいという思いから始まったものであり、 せめて見学だけでもさせて頂きたいと思っていた。

現地時間10:20。
公園を出た所でタクシー を捕まえ、スタジアムに向かう。
この国は歩いている人を見ると取り合えずタクシーはクラクションを鳴らしてくる。 なので無理して探さなくても、直ぐにタクシーは見つかる。
しかも、今回はしっかりとメーターも動いていたのでひと安心。

やっぱり問題は空港にいるタクシーなのだ。

タクシーは順調に飛ばし、おそよ10分程でスタジアムの裏手に到着した。
因みに料金は22AED。やっぱり先程の60AEDというのはベラ棒に高いという事が解って、私の中に残っていたホンの少しの良心の呵責も消え失せた。



スタジアムの正面玄関に行くにはゲートを通る必要があったが、何食わぬ顔で通過する。 変にキョロキョロせず、堂々としていると意外に止められたりしない。
そして整備中の作業員を捕まえ、見学していいか尋ねると笑顔で快諾してくれた。

これは個人的な印象だが、海外でスタジアムを見学する時、責任者、もしくは作業員のおっちゃんに声を掛けると比較的スムーズに事が運ぶ。
逆に、事務系の人間に許可を願うと、結構断られることが多い。
国によっても全然違うが、特に作業員は凄く適当で、まず断られたことがない。
まぁ、見学できれば何でもいいので、私にとってはこの適当さは非常に有難い。

●アル・ジャジーラ・ムハンマド・ビン・ザーイド・スタジアム



1979年開場、収容人数は42056人。
開業当時は15000人収容の競技場だったが、2006〜2009年に段階を踏んで大規模な改修工事を行い、二つのビルを併設する現在の形となった。
2003年FIFAワールドユース大会や、2009、2010年FIFAクラブワールドカップの会場としても使用され、2010年大会では決勝戦の会場にもなった。 また、2019年AFCアジアカップではシェイク・ザイード・スタジアムと共に、アブダビでの試合会場の一つとして使用されることが決定している。


見学を終え、作業員のおっちゃんに礼を言い、次のスタジアムに向かう。
次は「アール・ナヒヤーン・スタジアム」。ここから約2km程の所にあり、しかも長距離バス専用ターミナルがすぐ横に隣接している。 この後、アルアインにバスで向かう予定の私にとってはこれ以上ない場所にあるスタジアムである。



スタジアムはバスターミナルの真横、思っていた以上にすぐ横にあった。

入口に警備員らしき人がいたので、見学したい旨を告げ、中に入ろうとするが止められる。
どうやら、何かの大会が開催されているらしく、関係者以外の立ち入りは禁止らしいのだ。
私は粘り強く交渉をしてみるが、相手の警備員が本当に申し訳なさそうな顔をして困っている。
と、なると、非常に残念だか仕方ない。
これ以上無理強いする事は出来ないと感じ、手間を取らせたことを詫びてスタジアムを後にした。



と、いうわけでバスターミナルに戻り、アルアインに向かうことにする。

チケット売場っぽい場所があったのでチケットを購入しようとすると、どうやらアルアイン行はバスの中で払えばいいとの事だった。 非常に楽ちんである。しかも料金は25AED。正直めちゃくちゃ安い。二時間近く乗る長距離バスとしては破格の安さである。

さすが石油産油国!金持ち!ビバUAE!

石油大国ならではの恩恵をここでも受けることになった。



二時間後の14:10。
バスは幾つかの停留所に停車した後、終点のアルアイン・バスターミナルに到着した。
このままホテルに向かいつつ、観光でもしていこうかと思ったが、体が思った以上に疲れている。

ここ最近の傾向として、長時間飛行機に乗る旅行の初日は持病の肩コリからくる片頭痛に悩まされる事が多くなっている。
一応、常備薬としてロキソニンを持ち歩いてはいるが、幸いホテルのチェックインが出来る時間も過ぎていた。
と、いうわけで、まずはホテルに向かい、少し休むことにした。



ホテルは街の中心部から少し離れた場所にあった。

個人的には旅先のホテルなんぞ、どうせ寝るだけだから最低限の設備さえあれば安いに越したことは無いと思っているが、 私が宿泊予約サイトで調べた日には、アルアインで残っている部屋ではここが最安値だった。
一応、数km先の国境を越えたオマーンにあるホテルであれば一気に半額近くまで料金は下がるのだが、オマーン入国にはビザが必要であり、そのビザを取得するには数十km先の街まで行かなければならなかった。
まぁ、宿泊するだけでもビザが必要なのかどうかは解らないが、正直色々考えるのが面倒くさくなっていた。

なので、良いホテルである事に間違いはないのだが、好き好んで選んだわけではないという事もあって、個人的には少々不満が残っていた。



ただ、、やはり居心地の良いホテルとは必要以上に気が休まるものである。

本当は1〜2時間ほど休んで、観光に出かけるつもりだったのだが、気が付いたら夜の21時…。
当然外は闇夜に染まり、私の予定だけは真っ白になってしまっていた。


(「3/23-T-:巡礼潮流-アルアイン編-」に続く・・・)


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