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旧・YanKee-Stadium 【閉鎖】

■正式名称:YanKee-Stadium (2代目)
■住 所 :161st Street and River Avenue Bronx, New York 10451
■オープン:1923年4月18日
■収容人数:56784人

◆スタジアムグルメはこちら

当時ニューヨークをフランチャイズとしていたジャイアンツの本拠地ポロ・グラウンドを間借りしていたヤンキースは、 1920年シーズン前にレッドソックスからベーブ・ルースを金銭トレードにより獲得。 ルースは移籍一年目で54本塁打という数字を残し、 そのルース見たさに観客は押しかけ、ヤンキース戦の観客動員は球場オーナーのジャイアンツのものを凌駕し始めた。
その後、ジャイアンツから球場使用許可取り下げの通達を受けた事で、 ヤンキースは新球場建設を決意。これがヤンキースタジアムが「The House that Ruth Built(ルースが建てた家)」といわれる所以である。 開場時は左中間が異常に深く、逆にライトポールまでの距離が短かった事からも、 左の強打者であったルースの為に作られた球場ということがわかる。
1923年にわすか9ヶ月で建設された新球場は、 全米で初めてスタジアムと名づけられた野球場であり、 数々の歴史的場面の舞台となった。
58000人収容のスタンドは一時82000収容まで増設され、 1942年には照明塔も設置される等、度々改修工事が行われたが、 老朽化のため開場50周年を迎えた1973年シーズン終了をもって取り壊された。
二代目ヤンキースタジアムは二年の建設期間を経て、1976年にオープン。 重厚な外観やフィールドの形状などの旧球場の特徴を受け継ぎ、 数々の伝説と歴史を刻んできたが、2009年から新球場を使用することが決定。 2008年シーズン終了をもって取り壊された。
■「161 St-Yankee Stadium」駅より徒歩3分

基本的には地下鉄で行くことをお勧めする。マンハッタンからは4ラインなら「Grand Central」駅などから、B,Dラインなら「47-50Sts-Rockfeller Ctr」駅から乗れば約25分程度で到着する。
B、Dラインで「161 St-Yankee Stadium」駅に向かうと電車は地下のホームに到着する。薄暗い構内を抜け、階段を上がった瞬間に見えるヤンキースタジアムも捨てがたいが、個人的にお勧めなのは4ラインのほうだ。車窓から少しずつ近づいてくるスタジアムを見ると、何物にも変えがたい高揚感を得ることが出来る。



・スタジアムあるサウスブロンクスは悪名高い地域として有名だが、その風景は所々に見て取れる。試合開始までまだ時間もあるというのにダフ屋は出ているし、歩いている人もどこか危険な香りがする。ただ、ここ数年は大きく改善され、試合の開催される日は多くの警察官が動員されるので、人の少ないところにさえ行かなければまず大丈夫といえるだろう。
 
 
 
・周辺は多くののグッズショップが軒を並べ、 一部店舗ではオフィシャルショップで販売されているのと同じグッズが、 かなり安く手に入る。 狭い店が多く、試着などは出来ない店も多いが、 見ているだけでも十分楽しむことが出来る。
・高架沿いにはスポーツバーもあり、 試合開始数時間前から熱狂的なヤンキースファンが酒をあおり、活気に満ちている。
 
・周辺には少しだが飲食店もある。 1980年代に入ってから迎えた長い低迷期の時には治安が恐ろしく悪く、 周辺の飲食店はどれも命がけで利用しなければならなかったみたいだが、 現在はそれほど危険を感じることもなく利用することが出来る。
マクドナルドの店内はヤンキースに因んだ装飾がされているので、 見学がてら立ち寄ってみるのもいいだろう。
・グッズショップの軒並みが終わりに、フェンスで囲まれた敷地があるのだが、 ここに巨大な壁画が描かれている。 ヤンキースタジアムの絵なのだが、右側には初代ヤンキースタジアムのスタンド、 左側には二代目スタジアムのスタンドがあり、 それを多くのレジェンド達が見守る様子が描かれている。
どう見て球団として公式に描いたものではないと思うし、 本当はダメなのだろうが、 あまりにも素晴らしい出来栄えに、ヤンキースタジアムを彩る一部となっている。
身勝手なもので、 逆にこの見事な壁画に落書きがされている事が、残念で仕方ない。。

・敷地内は綺麗に整備はされているが、 5万人以上収容できるスタジアムのものとしては少し狭い。
 
 
・入場ゲートは座席別に何か所も用意されている。 ただ、すべてが使用されているわけではなく、 試合が開催される日は正面左端から三塁側は関係者専用の入場ゲートとなるため、 一般客は立ち入ることが出来ない。
・入場の際にはかなり厳重な持ち物検査があり、 大きなバッグ等は持込を禁止されている。 他にも禁止されているものは多数あるので、 出来るだけ手ぶらで行くか、必要なモノは透明の袋に入れていくほうがよいだろう。
 
・チケット売場や案内所は一塁側に集められ、 正面にはチームストアもある。 入るにはもちろん厳重な持ち物検査があるので注意が必要。
 
 
・スタジアム正面の上部には、 ワールドチャンピオンに輝いた年が記されたプレートが飾られ、 その前にある橋には「26 Time World Champions」と記されている。 歴史を重んじるアメリカならではの演出である。

 
・コンコースは狭い上に、 柱が乱立し通行の妨げとなっている。 また、昼間とは思えないほど薄暗く、お世辞にも綺麗とはいえない。
 
・場内に階段はなく、いたるところにスロープが張り巡らされている。 確かに5万人以上の観客が一気に球場外に出る事を考えると、 階段よりもスロープの方が安全で進みも良いだろう。
また、場所によってはエレベーター、エスカレーターも設置されている。
 
 
 
 
・売店やグッズショップも常設・屋台で多数設置されているが、 ホットドッグやピザ等のファーストフード系が多く、 料金は恐ろしく高い。 特にドリンクは特筆もので、 ビールは10$を超える価格設定がされているものもある。
ただ、メニューによってはボリュームが凄まじい物もあるので、 一概に高いとは言えないのかもしれない。
・正面にあるグッズショップはコンコースからも行くことが出来る。
・一塁側にはそれ程広くはないもののピクニックエリアがあり、 座席とテーブルも用意されている。 満員の時でもそんなに混雑はしていないので、試合開始前に人ごみから離れてゆっくりするにはいいかもしれない。

・収容人数は56784人。 1976年の開場直後は54028人だったが、 その後何度か変更があり、現在の数字に落ち着いた。
・ヤンキースタジアムの特徴といえば、なんといってもフィールドだろう。 内・外野総天然芝のフィールドは行き届いた整備が施され、 バックネット前にプリントされた「NY」の文字がアクセントを与えている。
・グラウンドは、中堅408ft(約124.4m)、左翼318ft(約96.9m)、右翼314ft(約95.7m)と左右非対称で、 左中間と右中間は399ft(約121.6m)、385ft(約117.3m)と約4m程ライト側の方がスタンドまで近くなっている。 この「左打者有利」の形状は初代スタジアムの時からの伝統で、 球団もベーブ・ルース、ロジャー・マリス、レジー・ジャクソン、ドン・マッティングリー、ジェイソン・ジアンビなど左打ちのパワーヒッターを数多く獲得してきた。
・ただ、初代スタジアム開場当時は、 左中間が500ft(約152.4M)、右中間はスタンド裏にニューヨーク市地下鉄の高架線がある関係で429ft(約130.8m)、 ライトポール際に至っては294.75ft(約89.8m)ともっと極端な形だった。 それに比べると、現在はかなり常識的な形になったといえる。
・ファールグラウンドは一・三塁側共に極端に狭くなっているが、 ホームベースからバックネットまでのスペースは、 メジャーのスタジアムの中では最も広い。
 
・一部のゲートの上には、ワールドチャンピオン獲得時のメンバーの集合写真も飾られている。
 
 
・内野スタンドは三層式。 一階スタンドに二階、三階スタンドがかなり迫り出した形で設置されているので、 二階、三階スタンド前段は下の階の後段よりもグラウンドに近い。 また、一階、二階スタンド後段は、 打球が高く上がると見えないという欠点もある。
 
・一階、二階スタンドの傾斜は緩やかだが、三階スタンドは元々高い位置にある上に傾斜はかなりの急角度。 危険防止の柵なども特にないので、高所恐怖症でなくても怖さを感じてしまう。
 
・ブリーチャーと呼ばれる外野スタンドは一層式で、 内野スタンドに比べるとかなり小さい。
座席はベンチシートで傾斜も緩く、 レフトスタンドはグラウンドとの間にブルペンとモニュメントパークもあるので、 かなり遠く感じる。
 
「オブストラクテッド・ビュー・シート」と言われる、 前の通路を観客が歩く事や、構造的に視界を遮られる席も多数ある。
 
 
 
・プレスルームはスタジアム全体が見渡せ、 ゲームの動向が見やすい様にバックネット裏二階スタンドの設置されている。
入口の壁には球団のロゴマークと共にワールドチャンピオンに輝いた年が記され、 名物アナウンサーのプレートなどが掲示されている。
 
・記者席は全三列で、 最前列には地元のNYタイムスやNYポスト、共同通信社などが占め、 日本の新聞社は最後列に配置されている。
設備も天井には冷暖房システムやリプレイが流されるテレビ、電話、インターネット接続も整備されていて、公式スコアラーもここに座る。
・また、プレスルームから見て左隣には、 各社テレビ局やラジオ局の放送席、名物オーナーのジョージ・スタインブレナー氏とその家族の貴賓席があり、 右隣にはビジョンの操作や場内放送、オルガン演奏が行われる部屋が用意されている。  
 
 
・ダッグアウト自体はメジャー屈指の金持ち球団の物としては質素で狭苦しいものだが、 春先や秋口の寒い試合中にはシートが温まる仕様になっている。 ただ、ビジターチームのベンチではこの機能が正常に作動しないこともよくあるらしい。
・ダッグアウト前の防御ネットも当初は設置されていなかったが、 1999年に当時のベンチコーチ、ドン・ジマーの頭にファールボールが直撃した事から、 ヤンキースタジアムでも設置される事となった。

・レフトスタンド前にはヤンキースの永久欠番のプレートが設置され、 その奥には「モニュメントパーク」と呼ばれる、 ヤンキースに貢献した選手、監督、関係者の石碑・石板が飾られる場所がある。
・永久欠番のプレートにはおなじみのベーブ・ルースやルー・ゲーリック等、 メジャーリーグにあまり詳しくない人でも知っているビッグネームが並ぶ。
 
・一つだけ他のものとは違う柄のものがあるが、 これは黒人初の選手として人種の壁を破ったジャッキー・ロビンソンのもの。 彼の功績を讃える為に、デビュー50周年の97年から全球団で永久欠番となっている。
 
・「モニュメントパーク」には真ん中に3つ、 両脇に一つずつ石碑が置かれている。
真ん中の3つはそれぞれ、ルー・ゲーリッグ、ミラー・ハギンス、ベーブ・ルースのもので、 ヤンキースの「第1期黄金時代」を支えた事を讃えられている。 「モニュメントパーク」完成前は、 フェアグランドのセンター付近に設置されていたというのだから、 なんともメジャーらしい話である。
 
 
・中央の石碑を取り囲むように、ヤンキースに尽力した選手、監督、関係者の石板が飾られているが、 それ以外にもローマ法王がミサを開催したのを記念した石板や、 9.11同時多発テロの被害者追悼と救護に当たった警官や消防士らに感謝の意を込めた碑も立っている。
 
・星条旗が掲げられるフラッグポールの先にはバットが付けられている。

・ヤンキースは2009年シーズンから、 すぐ横に建設されている三代目のヤンキースタジアムに本拠地を移す。
2008年9月現在ではまだ工事中で、中の様子を伺うことは出来なかったが、 ほぼ出来上がっている外観はフェンス越しに見ることが出来た。
1923年に初代スタジアムが最初にオープンした時のデザインを取り入れてた褐色の外壁は、 無機質ながら格子状の窓がアクセントとなって、神聖感を漂わせている。
総工費13億ドル(約1400億円/当時)といわれるスケールの大きい新球場だが、 座席数は現在よりも4000席ほど減少する。 その分、一つ一つの席は快適性が向上され、フィールドレベルの座席は現在よりも多く設置されるようだ。 また、スイート席のスペースが拡大され、 三階席に60席ほど設けられる法人向けの個室は、 内野スタンドをぐるりと囲むように設置される。
これ以外にも、「グレートホール」と呼ばれる巨大吹き抜け通路も作られるようで、 多くのショップが軒を連ねるようだ。 試合終了後の混雑緩和だけでなく、試合のない日には結婚式会場やイベント会場としても貸し出されるらしく、 多目的な利用が予定されている。
今までもスケールの大きい新球場を建設してきたメジャーリーグだが、 それと比較しても桁違いのボールパークが誕生しそうだ。

作成日:2008/9/27
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